Project North Starとは
この記事を見ている人なら知っていると思いますが,Project North StarとはLeap Motion社がオープンソースで公開しているAR-HMDです. この辺の動画を見れば何ができるHMDなのかすぐ分かると思います.
ちょうど2018年の夏頃に設計図が公開がされて,exiiiさんの簡易版North Star[Link]のお陰もあり去年の冬ぐらいまではXR界隈ですごく流行っていたのですが,3Dプリンタで外装を造形したり,ハーフミラーレンズを揃えるなどモノを揃える敷居の高さから少しずつ人気が下火になっていったように思います.2019年の2月頃に公式から大型のアップデートでより複雑になり,個人で公式と同じ部品を揃えるのは今まで以上に難しくなりました.
Project North Star Kitとは
やっと記事の本題ですが,2019年7月現在手っ取り早くNorth Starを手に入れる方法,およびそれにかかった金額について紹介します.まず, @noazark さんという方がLeap Motionから公開されている設計データを元にパーツを製作・改良し,Smart Prototyping[Link]というサイトで販売してくれています.ここで,必要なパーツ類を買うことでNorth Starの大きなハードルであったハードウェアの用意に関する部分の大半が解決します.
今回僕が買ったのは,こちらのProject North Star Kitです.考えるのがめんどくさい人はとりあえずこれを買っておけば良いと思います.
https://www.smart-prototyping.com/Project-North-Star-Kit
他にも,外装パーツやレンズ,ディスプレイドライバ回路などバラ売りもされているので,自分で揃えることが難しいパーツだけの購入もできます.
購入品
smart prototypingは海外のECサイトですが,普通にクレカ払い,paypal払い,海外発送に対応しているので簡単な英語の読み書きができれば大丈夫です.
Kitには3つのコースが用意されており,ゆるく説明すると以下のような感じです.詳しくはこちらに書いてあります.
- Kit A:3Dプリンタで造形が必要なパーツを除いたセット(ディスプレイやレンズなど)
- Kit B:全パーツのセット
- Kit C:組み立て済みセット
さらに,ケーブルの長さや3Dプリントパーツの色などのオプションを選択することができ,それぞれのオプションによって値段が追加されます.
自分は3Dプリンタの造形環境があったので全パーツを購入する必要はなかったのですが,せっかくなのと,バラ売りで買うより安い,他のパーツとの互換が保証されているだろうと考えてNorth Star Kit B(造形色はムーンダストグレー)+オプションとして3mのケーブルがセットになったものを購入しました.短期間で大量に必要な場合はKit Cが良いのかもしれません.
実際に組み立ててみると,なかなかかっこいい.組み立てに関してはまた,別で記事を書く予定です.
かかったお金
項目 | 価格 |
---|---|
Project North Star Kit B | $399.00 |
-造形色:Moon Dust Gray | +$0.00 |
-ケーブル: 3.0m | +$10.00 |
送料(DHL Express from Hong Kong (7-9 Business days)) | $39.80 |
合計 | $448.80 |
合計(引き落とし時の為替レートで円換算) | ¥50,368 |
ちょっと高い買い物しちゃったなーっと思いきや,受け取り時にさらに税金がかかるらしく断ることもできないので,追加でお金がかかりました.
項目 | 価格 |
---|---|
輸入関税 | ¥2,500 |
輸入内国消費税等 | ¥3,900 |
立替納税手数料(内税) | ¥1,080 |
合計 | ¥7,480 |
諸々で,結局57,848円もかかってしまいました.
これじゃあ,Oculus Quest買えるじゃん...
注文から受け取りまで
僕が購入したときは,North Star Kitの販売ステータスはPre Orderになっていました.なので,発注してからすぐに発送できる訳ではなく,パーツが整い次第発送だったので発注してから届くまでは結構時間がかかりました.記憶が正しければ,注文時点で発送予定日が6/20日になっていました.
いま(2019年7月27日)確認してみると,Back Orderになっていますね...
大まかなスケジュールは以下のような感じです.
- 発注日:5/18日
- 発送予定日:6/20?(発注ページの記載が消えてしまったので詳しい日程はわかりません)
- 発送:7/5日
- 受け取り:7/8日
発送にはDHL Expressを利用して,発送から受け取りまで7-9日かかる予定でしたが,実際は3日で届きました.香港発送??経由??で日本から近かったからでしょうか?もう少しお金を払えばDHL Expressより早いプランもありましたが,今回はこの発送プランで十分でした.
また,僕の住所情報の登録ミスであちらの担当の方とメールにてやりとりを行いました.このミスがなかったらもう1日ぐらい早くついていたかも.
まとめ
North Starは本来100ドル以下で作れるAR-HMDという謳い文句があったのですが,結局その5倍以上はかかりました.しかし,個人では調達不可能なパーツや完成度の高さを入手することができたので,いい買い物をしたと思っています.
これに加えて,North Starをフルに活用するには以下のデバイスの準備が必要です.
- Leap Motion(1万円)
- North Starが動くPC(ある程度高性能??)
- Intel RealSense Tracking Camera T265(オプショナル VSLAMで6DoF化 3万円)
個人的には,North Starの購入,自宅のwindows機の調子が悪くなってきたなど色々なタイミングが重なってPC一式を買い直しました(12万)...
この記事を読んでNorth Starが少しでも気になった人は気軽に...は難しいと思うのですが,ハードウェアを用意するハードル,デバイス自体の完成度が高くなった今,初めてorもう1度North Starを使った開発に挑戦してみてはいかがでしょうか?(布教です)
気になったことがあったら,コメントやtwitterで直接連絡ください.
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