電気通信大学編入試験

電気通信大学の編入体験を記憶が新しいうちに残しておこうと思う。
電気通信大学 総合情報学科を受験した。結果は合格。
電通大は高専生に人気がある大学でとても受験者数が多いことでも有名である。
また、確約書の提出期限が遅いので旧帝大のすべり止めにも使用できるので倍率は高い。
受験者数は大体1学科30人にいかないぐらいで単純倍率は3~4倍ぐらい。

1.編入試験
今年の試験は6/25,26日の2日間で例年通りの日程であった。他の大学は週末にかけて試験があるのに対し、電通大は木曜,金曜という感じ。
初日は学力試験で2日目は面接という日程。
学力試験は
数学120分,物理/化学 90分,英語90分の順で行われる。
物理と化学はどちらか片方選択で、大半の受験生は物理を選択しているという印象。
数学が午前10時ごろ開始で数学が終わるとお昼休憩。午後に2教科という感じ。
募集要項の試験範囲は以下の通り

・数学:微分積分学(一変数,多変数),線形代数学,関数論から5題出題,4問選択
・物理:力学,電磁気学,熱物理学,波動と光,現代物理学
・化学:物質の結合,化学平衡(化学熱力学を含む)
・英語:大学教養程度

試験範囲はこのように定められているが、ここ6年ほどは物理で波動と現代物理の範囲は出題されていない。
無事に今年も出題されず助かった。笑
数学は毎年、線形代数の分野で2問出題されているので線形代数をどちらか1問選択し残りを全て解くというのが定石のような気がする。
線形代数の分野は行列の行基本変形などに時間がかかる+計算ミスが発生しやすいので2問とも選択するのはお勧めしない。
英語は例年、長文問題と英作文の2題構成となっており英語が苦手な自分でも時間は問題なかった。

2.試験内容と対策
□ 数学
電通大の数学は他の大学の試験と比べると特別難しくはない。しかし、線形代数の分野から2問出題されるのでこの分野を深く勉強すると高得点に繋がる。
また、ほとんどの大学では出題されない複素関数の分野が出題されることが大きな特徴である。
複素関数の基礎を押さえるのは大切だが、毎年複素積分の応用問題が出されており過去問でなれておく必要がある。
この複素積分の応用問題は電通大特有であり、複素関数の分野では過去問が一番の対策になる。
数学に関してはいろんな問題集でとにかく問題の数をこなすのが一番である。
今年も例年通りの出題傾向であった。
自己採点7割

□ 物理
化学は選択しなかった(できたかった)ので物理について。笑
物理学はここ最近は力学,電磁気,熱力学の3問構成で、今年もこの3問であった。
力学は運動方程式を導出させ、解かせる問題がよく出ている。剛体の範囲は出ない分勉強は楽かもしれないが全体的に難しい。
今年はバネの減衰振動に関する問題。
電磁気は教科書の例題や有名な問題程度しか出ないので比較的簡単な分、落とすことはできない。今年はイオン打ち込みのような問題で少し難しかった。
熱力学はここ7年ずっとサイクルの効率やエントロピーに関する範囲が出ていたが今年は傾向を変えてきて逆カルノーサイクルに関する問題が出題された。
この傾向の変化は結構厳しく大半の受験生は解けなかったのではないかと思う。
自分の高専ではちょうど5年生の前期に熱力学を勉強するので無事解くことができたw
数学では微分方程式の範囲が出題されないが、力学や電磁気学で使うので解けるようにならなければいけない。
自己採点6割

□ 英語
英語は頻繁に出題傾向が変わっている。しかし毎年、英語の長文の日本語要約と英作文は必ず出題される。
前年までは長文すべてを要約する問題であったが、今年は質問された箇所についての要約であった。だいぶ簡単になったので助かった。
英作文は文字数の制限などは無いが、質問文に2つ以上の理由をつけて答える小論文形式。
これは対策しないとまったく書けないので注意。逆に他の大学を第一志望にしている人は対策が甘いので差をつけれる。
自分は5年生の4月から2週に一回のペースで英語の先生に添削をお願いしていた。
解答欄は20行ほど設けられており行数の心配は特にいらない笑
自己採点7割

□ 面接
面接は2つの部屋を回る形式。
1つ目は普通の面接部屋で、2つ目は口頭試問部屋
自分のときは口頭試問についての情報が全くなく大変だったのでしっかり残しておこうと思う。
受験番号順に呼ばれていくのだが、始めの人と、最後の人では2,3時間ほど差があるのでこの間に面接対策ができる。

面接
・志望理由
・部活動
・他に併願している大学
・合格したらアパートとか借りて東京に住むことになるけど親御さんはオッケーしてるの?

大まかにはこんな感じで答えに対して質問が飛んでくる感じ。
大体想定内の質問だったが、最後の質問は想定外で驚いたw
すごい適当な面接でこんなの意味あるのかよ。。。って感じだったがどの人に対してもこんな感じだったっぽい。
志望理由で専門的なことを少し言ったがとくにツッコミは飛んでこなかったので良かった。面接官の専門外だったのかも笑
工学部だからといって専門的な質問はとくになかったので気を張る必要はないかもしれない。
10分程度。

口頭試問
・サイコロを1回振るときのエントロピー
・100個の整数のデータを2分探索するときの最大処理回数
・与えられた整数n以下の素数を全て求めるプログラム

こんな感じで事前情報は無かったものの大体予想通りの問題であった。
しかし本番になるとやはり、てんぱってしまい最後の問題はnの因数を求めるプログラムを作ってしまった笑
単純な間違いは面接官が指摘してくれる。
制限時間は10分。

面接を通して感じたのは、面接はとくに合否に関係ないのではないかということ。

3.試験の感想
自分の高専からは2人学力試験に受けにいったが2人とも合格できた。
友達がいると心強いw
電通に受けに来ていた舞鶴高専の人とも仲良くなり、試験が終わった後にいっしょにご飯を食べにいったりした。
その子は第一志望が大阪大学であったこともあり、いっしょに答え合わせをしていて泣きそうになった。笑
無事合格できたので良かったが、試験が終わった後はこのこともあり完全に落ちたと思っていた。
物理がぜんぜん答えれなかったが合格したので、採点基準が甘いのではないかと思う。
合格発表の日も絶対に落ちたと思っていたので受験票を学校に持っていかなかったので、いろいろと苦労したw

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